【No.387】
秋季入学について 

○●○ 秋季入学について ○●○
 東京大学が、学部の4月入学を廃止し、海外では主流の秋季入学へ全面移行する構想を公表した。5年後の移行を目指し、京都大学など主だった大学に呼びかけ協議体も設置する予定で、移行に伴う問題点を洗い出し、条件整備に着手するようである。この発表を契機に、30以上の大学が秋季入学導入を検討している、との新聞アンケート調査結果も報道され、これらが足並みを揃えれば、大きな動きとなる可能性を秘めている。
 優秀な外国人留学生の受け入れ、さらに日本人学生の海外留学を促進させることは、日本の大学の国際競争力を高めるために重要な要素の一つであり、入学時期の変更は有効な一歩と考えられる。しかし、解決すべき課題は大きい。
 一番の課題は、入学までの半年間さらに卒業後の半年間の「ギャップターム」において学生をどのように処遇するかということであろう。学生が入学前に一年ほど社会体験をする英国の「ギャップイヤー」は比較的知られている制度であるが、そこでの社会全体のサポート・システムも見習いつつ、日本でもボランティアや就業体験、さらに海外ホームステイなど多様な活動に充て経験を積んでもらい、大学で学ぶ目的や将来の進路を見据えキャリア意識を培う期間として設定することができる。
 本センタースタッフもメンバーとして9月入学検討WGに参加し検討を進め、国内外事例調査および企業調査結果を報告しているが(「9月入学の調査研究とそれに基づく入試・教育体制の整備」調査研究報告書、平成21年3月)、そこでは教育内容の充実にまで踏み込んだ形で、文系・理系を問わないで高度な外国語コミュニケーション能力やネゴシエーション能力養成を目的に、学類共通のカリキュラム案を提案している。例えば、eラーニング教育(語学ヒアリング)の実施や、共通教育科目の英語科目や初学者ゼミなどの導入科目について提携大学との単位互換制度を基礎に、短期留学中に履修・取得するという形を想定している。これらも含めて、本学の人材育成目標に沿って付加価値の高いプログラムを実施することで、他大学との差別化を図っていくことも重要であろう。
 電機、自動車などの大手メーカーやファーストリテイリングなど流通大手、楽天などすでに海外大学卒業者を対象に秋採用を行っている企業もあるが、大学側の動きを受け、企業との連携が進み、しばしば弊害が指摘される新卒一括採用という方式が見直され、既卒者も含め通年採用拡大につながるかということも含め、波紋は大きく、今後の動きに注目していかなければならない。センターとしても積極的に情報収集に努めていきたいと考える。
(文責 評価システム研究部門 渡辺達雄)

○●○ 金沢大学FD・ICT教育推進室シンポジウム「変わりゆく大学生の生活とモバイル、
ポータルの役割~学生支援のための情報技術を考える~」開催のご案内 ○●○
主催:金沢大学FD・ICT教育推進室
日時:2012年2月11日(土)14時00分~17時30分
場所:金沢大学サテライトプラザ3階(金沢市西町三番丁16番地 金沢市西町教育研修館内)
プログラム  (13時30分 受付開始)
司会:山田 政寛(大学教育開発・支援センター 准教授、FD・ICT教育推進室 実務委員会委員長)
14時00分 開会の挨拶  樫見 由美子 副学長(教育担当理事)
14時05分 趣旨説明  山田 政寛
14時10分 講演 『入退出履歴を用いたうつ病による行動変化検知の可能性について』
不破 泰 氏(信州大学 総合情報センター長 教授)
15時00分 講演 『スマートフォンを用いた学習・学生支援 ~青山学院大学のケースについて』
伊藤 一成 氏(青山学院大学 社会情報学部 准教授)
15時50分 『アカンサスポータルの利用からみる学生生活とその役割 ~災害・緊急時の学生支援』森 祥寛 (総合メディア基盤センター 助教)
16時30分 パネルディスカッション
17時25分 閉会の挨拶  中島 健二(経済学類教授 FD・ICT教育推進室長、学長補佐)

○●○ 第16回学生・学習支援研究会開催のご案内 ○●○
主催:金沢大学大学教育開発・支援センター
日時:2012年2月14日(火)15時30分~17時
場所:角間キャンパス総合教育1号館2階 大会議室
テーマ: 新入生アセスメントにもとづくカリキュラム設計
報告者:藤井恒人(株式会社ベネッセコーポレーション大学事業部、大学教育開発・支援センター客員研究員)
趣旨:ベネッセの大学生基礎力調査(学生向け名称:「自己発見レポート」)は、1997年にリリース以来、のべ約87万人の大学1年生が受検している総合アセスメントである。検査項目は「基礎学力(英語運用・日本語理解・判断推理)」「社会的強み」「進路に対する意識」「職業への興味」「入学理由」「学生生活で力を入れたいこと」「高校時代の学習習慣」「進路への不安」である。
  この研究会では2011年度入学生、87大学、89,015人の調査結果を報告していただき、、新入生の実態をどのようにカリキュラム設計に取り入れるべきか、あるいは取り入れることができるかについて意見交換を行いたい。

○●○ 第9回カリキュラム研究会開催のご案内 ○●○
日時:2012年2月15日(水)10時30分~12時
場所:角間キャンパス総合教育1号館2階大会議室
テーマ:高大接続を考えた新しい大学入試の形
報告者:坂詰貴司(芝学園教諭、大学教育開発・支援センター客員研究員)
概要:大学を取り巻く環境は、全入時代や少子化など様々な問題が山積している。その結果として、入学後の教育や、学生支援など数年前では考 えられなかったことが必要になってきた。このようなことを解決する1つの方法として、大学入試の改善が考えられる。
今回の報告では、現状の大学入試の問題点と実施例を挙げて、高大接続を考えた新しい大学入試の形について考えたい。